17歳の遺書
みんなで団席に戻ると、



『お疲れ様でしたー』

『お疲れー』



後輩からも先輩からも温かい言葉が送られてくる。




悠希が、頭を下げる。
俺も多分誰よりも深く下げた。


『俺たちの勝手な行動、許してくださってありがとうございました!』


涙ぐんでいる子もいて、誰も俺たちに蔑みの言葉もバカにするような言葉も、
怒りの言葉も送る人はいなかった。




俺はまた涙が止まらなかった。



本当にありがとうございました!
俺は今出る精一杯の声で叫んだ。



みんなからは拍手が送られてきて、



今までで、2番目くらいに幸せだった。
このままずっと、時間止まって欲しい。
そしたら、そしたら....





どくんっ。
叶わない夢は、俺の足元にすっと消えていった。
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