『土方大明神』


そんな戦いの最中―――クルリと踵をかえし大明神様は土を踏み締める。


「「大明神様、こんなのやっぱり無茶ぶりすぎです!!」」

その場を離れる背中にむかって珠希が声をあげたのに足をとめた。


「「………無茶かどうかはあいつと運次第だ。」」


無責任な発言が聞こえてきてもう泣きそうな俺の涙をかすめるように刀身が瞬時に目前につきたててくる。


その刀身の先で楽しそうに口角を上にあげ直も刃先で俺をおいたててくる。


――――俺が何したっていうんだよおぉぉっ…!?









< 124 / 129 >

この作品をシェア

pagetop