大好きな君へ。
「やはり、翔君にはお父さんが必要です。こんなこと僕が頼めた筋合いではありませんが、もう一度考えていただけないでしょうか?」
僕の発言に松田さん奥さんはやっと頷いてくれていた。
そっと見てみると、その途端に松田さんの目が輝いたのを僕は見逃さなかった。
(翔良かったな。これでもう寂しくなんてないぞ)
御焚き上げと元夫婦の和解。
こんなことで僕の罪が消えた訳ではないけれど、翔を見ていたら嬉しくて堪らなくなっていた。
僕はその翌日優香を古代蓮公園に誘った。
優香とバイクで出掛けたくなっていたんだ。
恋人同士のうちに、色々な場所へ連れ出したかったんだ。
まず頭に浮かんだのは其処だったんだ。
此処の横にある田んぼアートがギネスに認定されたからだ。
イクバシかの入場料を払えばタワーからそれを眺められるんだ。
此処へは良く行っていたのだけど、まだ上へ行ったことはなかったんだ。
「私も前に下から見たことがあるの。その時は、のぼうの城の公開前だったかな」
「去年は確かポスター出ていなかったんだ。その帰りにエンストしたんだ」
塔の上から田んぼアートを見ながら言った。
古代蓮公園の帰りに立ち寄ったコンビニの前で、バイクで又エンストした。
店長から教えられた通りにグリグリしても駄目だったので僕は途方にくれていた。
「そう言えば、良くエンストするって言っていたわね。ほら電話したら」
見ると優香はバイクのシールを指差していた。
「修理が終わりましたから取りに来てください」
数日後バイクショップから電話があった。
「何を考えているのですか? 隼にはそのバイクしかないんですよ。其処まで歩いて来いってことですか?」
優香もバイクショップの対応が腹に据えかねたようだった。
後日、やっと届いたバイクをマンションの駐輪場に入れながら店長が説明してくれた。
エンストの原因はガソリンを吸い上げるポンプの故障だそうで、メーカー保証で無料だった。
夏場のエンストは大概それだそうだ。
(解っていたなら去年やってくれれば、こんな苦労はしなかった)
僕はエンストからやっと解放されると思い本当は喜んでいた。
「メーカー保証って、つまりは欠陥だったってことでしょう?」
でも優香は厳しかった。
優香の発言を聞いて、僕の腸も徐々に煮え繰り反ってきていた。
僕の発言に松田さん奥さんはやっと頷いてくれていた。
そっと見てみると、その途端に松田さんの目が輝いたのを僕は見逃さなかった。
(翔良かったな。これでもう寂しくなんてないぞ)
御焚き上げと元夫婦の和解。
こんなことで僕の罪が消えた訳ではないけれど、翔を見ていたら嬉しくて堪らなくなっていた。
僕はその翌日優香を古代蓮公園に誘った。
優香とバイクで出掛けたくなっていたんだ。
恋人同士のうちに、色々な場所へ連れ出したかったんだ。
まず頭に浮かんだのは其処だったんだ。
此処の横にある田んぼアートがギネスに認定されたからだ。
イクバシかの入場料を払えばタワーからそれを眺められるんだ。
此処へは良く行っていたのだけど、まだ上へ行ったことはなかったんだ。
「私も前に下から見たことがあるの。その時は、のぼうの城の公開前だったかな」
「去年は確かポスター出ていなかったんだ。その帰りにエンストしたんだ」
塔の上から田んぼアートを見ながら言った。
古代蓮公園の帰りに立ち寄ったコンビニの前で、バイクで又エンストした。
店長から教えられた通りにグリグリしても駄目だったので僕は途方にくれていた。
「そう言えば、良くエンストするって言っていたわね。ほら電話したら」
見ると優香はバイクのシールを指差していた。
「修理が終わりましたから取りに来てください」
数日後バイクショップから電話があった。
「何を考えているのですか? 隼にはそのバイクしかないんですよ。其処まで歩いて来いってことですか?」
優香もバイクショップの対応が腹に据えかねたようだった。
後日、やっと届いたバイクをマンションの駐輪場に入れながら店長が説明してくれた。
エンストの原因はガソリンを吸い上げるポンプの故障だそうで、メーカー保証で無料だった。
夏場のエンストは大概それだそうだ。
(解っていたなら去年やってくれれば、こんな苦労はしなかった)
僕はエンストからやっと解放されると思い本当は喜んでいた。
「メーカー保証って、つまりは欠陥だったってことでしょう?」
でも優香は厳しかった。
優香の発言を聞いて、僕の腸も徐々に煮え繰り反ってきていた。