厄介なkissを、きみと
「………ぁ」
吐き出した息が、震えていた。
それが、なぜだか艶かしく響いてしまったものだから、
「…っ……ちが、う」
慌てて否定の言葉を口にした。
翔平の耳にも、きっと届いてしまったと心配して。
「違う?なにが?」
囁くようにそう言った翔平。
「………それ、は」
「それは?」
「………わからない」
私の言葉に、フッと息を漏らす。
大きな手は、私の頬を包んだまま。
親指を優しく動かして、赤く染まっているであろう私の頬を撫でながら、翔平が言った。
「泣いたりするの?」