厄介なkissを、きみと

「あゆみ」

翔平の声が、甘酸っぱいキャンディのように口の中で溶けて広がっていく。

その甘酸っぱい響きをのみ込めば、それはすぐさま体じゅうをかけ巡った。


ゾクゾクと、震える。


なんか、ずるい。

ずるいよ。


繰り返されるキスのせいで、次第に力が抜けていく。

眩暈をおこしたかのように、体も、心も、ふわふわと揺れていた。


「………ん、……っ」


ビリビリと痺れる頭の奥で、ゆらゆらと揺れる記憶。


幼い頃の翔平を。

私の中に存在していた頼りない翔平の姿を、見失なってしまいそうだ。

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