神様修行はじめます! 其の四

「じゃあみんな、行って来るよ」


大勢に手を振って見送られ、あたし達は歩き出した。


会う人会う人、全員に幸せそうな笑顔で見送ってもらって・・・。


妙な罪悪感とストレスで、村を抜ける頃には大きな溜め息をついてしまった。


ただでさえ歩きにくい道だからもう、ますます気が滅入るよ。はあ・・・。


・・・因業ババめぇー! 全っっ部お前のせいだっつーの!


「やっぱり島で問題が起きていましたわね」


村を抜けて早々、お岩さんが口を開いた。


「島の人たちの様子からして、全然気がついていらっしゃらないようですけど」


「うん。みんなすごく明るかったよね」


浄火は常世島のことをこう言ってた。


『あの島には活気も無いし、楽しみも無い。喜びも無い。なにも無い』 って。


だけど聞いた様子とは全然違ってた。みんな笑顔で元気いっぱいで。


きっと初めてのことなんだろう。島にこんなにたくさん人々の笑い声が響くなんて。


本当に、初めての喜び。


でも・・・それは・・・・・・。

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