神様修行はじめます! 其の四

「じゃあ先へ進むぞ」


浄火が率先して板きれを渡り始め、次に主さんがスルスルと先へ進んだ。


「ま、待ってよふたり共! おいてかないで!」


―― ギシィィ!


一歩踏み込んだ途端、板が嫌ぁ~な音を響かせた。


・・・げっ、この板、すんごい軋んでる。


あたしはビクビクしながら背をかがめ、板を渡り始める。


この板・・・ほんと大丈夫か?


岩のすき間の下は、暗くて底が見通せないほど深い。


板から転げ落ちた小石が、ひゅうぅぅ・・・と哀しい音をたてて落下して、恐怖感を倍増させた。


「ねえ、この板の制限体重って何キロ?」


「さあ? 折れたらその時が制限超えだな」


「ちょっとお! 無責任なこと言わないでよ!」


「うるさい娘だねぇ。落ちる時ゃどうしたって落ちるんだよ。静かにおしよ」


「落ちたら困るから言ってるんじゃん!」


「そうなったって、そりゃ少なくともあたしの責任じゃないからねぇ」


「むー!? なにそれあたしがデブって言いたいの!?」


「アマンダ、興奮しないで。さっきから余計に揺れてますわ」


あたしの後ろのお岩さんも、おっかなびっくり。

< 305 / 697 >

この作品をシェア

pagetop