泣きたい夜には…~Hitomi~



「成瀬くん、紹介しよう。娘のひとみだ……って紹介するまでもないよね?」


お父さんはそう言うと、私と慎吾を見て意地悪な笑みを浮かべた。


あの追い詰められたようなメールの文面は、


『予定をとっとと終わらせる』というのは、


このことだったんだ。


全く、どこまで人を振り回せば気が済むのよ!!!!


慎吾まで巻き込んで!


許せない!!!!


動揺する慎吾を押しのけ、お父さんに詰め寄った。


バンッ!!!!


両手で机を思いっきり叩いて、


「お父さん、どういうこと?説明してちょうだい!!!!」


もう、怒りは頂点を越えていた。


「いいじゃないか。お前達の結婚を許すって言っているのだから」


お父さんは悪びれる様子もなく、さらりと言った。



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