フェイント王子たち
「え〜?」
「だって『壁ドン』したり、呼び方を使い分けたり、携帯電話の番号教えたり、ベタ過ぎでしょ?」
「まぁ…ねぇ…」
「それで女性客を余所の不動産屋に逃げられないようにしてるんじゃない?」
「…」
「あ、がっかりした?」
「ええ、多少…」
「ま、9割9分9厘間違いないと思うけど、まぁ、万が一がないとも限らないから、早く決めてハッキリさせちゃいなさいよ」
…なんか、もう、ハッキリさせたくなくなってきた…。