フェイント王子たち
その後もう一回来たことも内緒にしとこっと。なんて思いながら、つい目の端では昭次さんを見ちゃってる、私。昭次さんはカウンターの真ん中よりちょっと向こうで、アラサー女子の二人組と笑顔で歓談中。
「何をお作りしましょうか?」
私たちの前に、マスターが来てくれた。
「私は甘めので」
と、私。
「私は〜柑橘系で」
と、美沙。
「かしこまりました」
マスターは笑顔で注文を受けると、作りながら話しかけてくれる。