フェイント王子たち

「…」

「辰巳昭次があの不動産屋みたいなノリの男だったら、もう読まないとこだったけどな」

「…」

「小瀧も読んでみりゃいいじゃん。辰巳昭次の作品」

「…そうする」

「辰巳昭次の本が売れて、作家としてだけで生計たてれるようになったら、辰巳さんの前にはいい女が五万と現れて、今以上にモテて辰巳さんには近づけなくなるぜ。そうなったら、手遅れだって」

「…」

「小瀧に勝ち目はない」

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