【完】キミと生きた証
「外、まだ寒いよね?」


「夕方とかめちゃくちゃ寒いぞ。」


「よかった。」


「はぁー?なんでだよ。」



ふっと笑う瞬の横顔。


最近、よく笑うね。



「あのね、遅くなったけど、バレンタインのチョコとプレゼント。貰ってくれる?」


「・・・まじで?」



プレゼントを受け取る瞬の目がきらきらしてる。



「・・ありがとう。」



うけとったまま、しばらく固まってる。


「どうしたの?」


「いや・・・めちゃくちゃうれしい。つうか・・・嬉しすぎて開けるの勿体ねえ・・。」


「あは・・っ。なにそれ?」



瞬の手をとってリボンを引っ張った。



あたしのちっさい手に包まれる大きな手・・・あったかい。



その手にどきどきしながら、一緒にプレゼントを開けると、瞬はゴホンとひとつ咳払いした。



・・・耳まで真っ赤だ。


あはっ。


可愛い。




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