【完】キミと生きた証
病院に着くころには、わりと落ち着いていて。


今度検査入院する手続きを済ませて、家に帰った。



検査なんかしなくたって、結果なんてわかってる。



浮腫んだ両足みたら、きっと今心臓が悲鳴あげてるんだってわかるもん。



その両足の膝には今朝地面に着地した痕が真っ赤になってのこってる。



薬の副作用で、多分明日にはものすごい青あざになる。



重たい身体をベッドに倒して、携帯をみつめた。


瞬からメールが来てる。


―――

大丈夫か

―――


たった4文字の安否確認。


生きてるよ、なんて送ったら怒られるから



―――

大丈夫だよ。
瞬のおかげで助かったよ
いつもありがとう。

―――



在宅酸素を使って酸素を吸わないと、すぐに酸欠になる。



検査入院、怖いよ。


もしそのまんま、ずっと入院だったらどうしよう。



この梅雨があけて、


夏になったら、


瞬とお祭りとか、行きたいのに・・・。



―――

よかった。
もう家?

―――


心配ばっかりさせて、
迷惑ばっかりかけて、

ごめん。



でも、瞬と一緒にいたい。


わがままばっかり、ごめん。



―――

もう家だよ

―――



もし、結果が悪くて学校に通えなくなっても、せめて病院じゃなくて家にいたい。


・・・すぐ、瞬に会えるところにいたい。








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