【完】キミと生きた証

あたしの部屋でふたりきり。



「・・・瞬ズルい。」


「なにが?」


「あたしばっかり・・どきどきするんだもん。」


そういって拗ねてみたら、瞬に笑われた。



「どきどきしてないように見えるか?」


「見える。前はカチコチだったのになぁ。」


「ははっ。そうかよ。」



あたしが瞬の隣に座って、その肩に頭を倒すと、瞬はあたしの体を抱きしめた。



「んむっ。」



「・・・俺だってどきどきしすぎておかしくなりそうだけど。」


そういう瞬の鼓動は本当に速かった。



・・前と全然かわんない。



「・・あはっ。よかった。あたしだけじゃなかった。」





< 313 / 478 >

この作品をシェア

pagetop