【完】キミと生きた証
「・・・も、少し、傍に・・いて?」



「・・・離れねえよ。」



怖がるお前を、ひとりになんてしない。


寝息を立てるまで、隣で髪を撫でてた。


可愛い寝顔。眠り姫。


好きだよ。
大好きだ。


これからだって、ずっと長く、一緒にいたい。



”誰かを幸せにしてあげて”


それはお前を幸せにしていることが前提だ。



”誰かに幸せにしてもらって”


お前以外、絶対に嫌だ。




これが俺の本心だ。



死なないで・・。頼むから。





カチン・・・。



時計の短針と長針が重なった。



今・・0時ちょうど。


誕生日おめでとう。ちとせ。




こぶしをぎゅっと握って、目を閉じた。





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