【完】キミと生きた証
「で、どしたの?」




放課後の空っぽになった教室に仁菜ちゃんの明るい声が響いた。



「あのね、今から全部言うこと、内緒にしてほしいんだけど」




「うん。わかってる。深刻な話なんでしょ?」




「うん・・・。あのね。」






一つ呼吸を置いて、言葉をつづけた。






「あたしの心臓、もって20歳までって言われてるの。」






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