【完】キミと生きた証
「これ、お花。ちーちゃんみたいで可愛いでしょ!」



黄色にピンク、オレンジのガーベラの花束。

花瓶に生けてくれて、明るくて可愛い花たちが病室を飾った。



「ありがとう!嬉しい。」


「どう?調子は?」


「いい感じ。もう退院できる気がするんだけどな。」


「よかったぁ。ちーちゃんがいない学校は寂しいよー。はい、これノート。」


「ありがとう。相変わらず見やすいなぁ。」


「ちーちゃんずっと定期テストの点もいいしさ、このまま頑張れば大学推薦とかいけちゃうよ!」



「えぇー、そっか、大学かぁ。」



「うん、そうだよ。きっとちーちゃん大学でも人気者だろうなぁ。愛くるしいぜー!」



仁奈ちゃんの明るい声。


元気でてきた。



あたしの未来を知ってて、未来の希望を忘れさせないように、きっとわざと大学の話なんかしてるんだ。



仁菜ちゃんは優しい。



ガーベラ。花言葉は「希望」ってこと、知ってるよ。




よくお母さんが入院中のお父さんに送ってたから。





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