ツンデレくんに出会いました。
家で駿哉の腕の中にいる。

「駿哉と再会してから失態しかしてないのに、よくまた懲りずに好きになってくれたよね」
「最初から俺と会うと顔真っ赤になるし、絶対まだ好きなんやなってわかってたから」
「自信がすごい」
「合ってるやろ」
「絆されたってこと?」
「手のかかる奴ほど可愛い的な?」
「それは褒めてるの?」
「一応。あと、俺セフレとか最初からいないから」
「えっ?」
「奈子と再会してから、誰ともしてない」
「え、いや、あの、香水…」
「あの時妹達が遊びに来てて、ここに来た時も香水撒き散らしてたから、たぶんそれ」
「妹ちゃん達の…? 本当に…?」
「疑うんか」
「いや、そりゃ妹ちゃん達だって、香水をつけることもあるだろうけど、女の匂いだなと思ったから…」

駿哉がスマホを取り出して、しばらく操作して、画面をあたしに見せた。
3人のグループチャットだった。駿哉の妹は10歳下の双子である。

『お前らのせいで奈子に誤解された』
『ごめんにいに(はーと)』
『誤解、解いておいてね』

日付はちょうどあたしが駿哉からの香水の匂いにモヤモヤしていた時期と一致する。
確かにセフレがいるとは、駿哉は一言も言っていない。
手の込んだ嘘をつくタイプでもない。

「そもそも、2ヶ月前にこっちに来て、そんなすぐセフレとかできんし」
「まあ、それは、確かに…てことは、あたしのしたことは完全に取り越し苦労だったと…」
「そうやな」
「その、俺が相手になるって言ったのは、あれは冗談で…?」
「だから、俺は好きな人と中途半端なことしない」
「あの、本当に、誤解だった…?」
「そういうこと」

一気に脱力して、駿哉の肩に顔を埋める。

「本当、言葉足らずにもほどがある…」
「まあ、さすがに悪いことしたと思っとる」
「本当にやばかったんだから…」
「何が?」
「煽られて、拾い食いするところだった…」
「誰に煽られたんや」
「駿哉以外誰がいるのよ」
「でも、我慢できたんやな」
「だって、駿哉以外意味ないもん」

顔を上げて、駿哉の唇を奪った。

「もう、朝まで離さない」
「お手並み拝見やな」

駿哉が頬を緩めて、笑いながら唇を重ねた。
この男には勝てないと思った。

【完】
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