黒愛−2nd love−
退学の言葉に、久美の顔が一瞬だけ強張った。
でも取り乱したりしない。
それは既に、私から聞かされていた言葉だったから。
3日前の夜、
ベッドの中でこんな会話をしていた――
「ねぇ久美、
私の身代わりを引き受けたら、
きっと退学になるよ?」
「えっ!?
それは困……あ、ああん!」
「ここ気持ちイイの?
フフッ じゃあもっと鳴かせてあげる。
私ね、まだこの学園でやることがあるんだ。
それは私にしかできないこと。
大丈夫。久美が退学して離れ離れになっても、それは一時のことだから。
学園でやるべきことを済ませたら、きっと久美を迎えに行く。
だから、私を信じて退学して?
“うん”と言わないと……
久美のこと、もう愛してあげないヨ?」
――――……