運命の人
「綾野はなにか心当たりとかないの?」
綾野は、うーーんと唸っている。
そしてひらめいたように顔を上げる。
「小5までは仲良かったんだよ!お互いの家行ったりして毎日遊んでた!」
だから少し実樹は男っぽいのね。
「でも、突然なんだよな。本当突然、実樹は俺らから離れるようになった」
「いつくらい?」
たしかー、と綾野は悩む。
「冬…クリスマスくらいか?」
クリスマス?
謎は深まっていく。
「実樹が離れると同時に翔はどんどん物静かになっていたなぁ…。たぶんあの二人がなにかあったんだろ」
「宮沢ってもともと静かだったんじゃなかったの!?」
綾野は、おうと言って続けた。
「実樹といるときはだな、すげぇ明るかったんだぜ?俺と一緒に真っパで庭を駆け回ったりだな…」
そこから二人の変な話が始まる。
主に下ネタだった。
< 44 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop