俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
「大事な電話だといけないから出なさい」

父の言葉に、舞は頷くと席を外した。



舞がいない間、英志は、

舞の小さい時の話などを聞かせてもらった。

今とは全然違って、とてもおてんばだったとか、

家中にいたずらしてたとか。

舞の母は、とても楽しそうに話していた。


「あ、英志さん、この事は内緒にしててね?

舞が知ったら、怒られてしまうから」


そう言って、シーッと口に指をあてた舞の母。

英志は微笑み頷いた。


電話から帰って来た舞は、なんだか、

さっきとは別人のような顔をしていた。



「舞、どうした?」

「え?・・・何でもありません」

そう言って舞は笑顔を作った。

がしかし、その笑顔の裏で、舞は泣きたいのを必死に堪えていた。
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