俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
英志は、舞の手をキュッと掴んだ。

その手をそっと握り返し、舞は笑って見せた。


…精一杯の強がりだった。


「…舞がそう言うなら。

俺も待ちます・・・でも、それでも認めてもらえないなら。

その時は、反対を押し切ってでも、結婚します」


美津子にそう言いきった英志。

美津子も、それに応えるように頷いた。


・・・どうしたら、会長が二人を認めるのか?


・・・副社長と、会長の関係とは一体?



疑問と不安が渦巻く中、

舞と英志は、ずっと待つと心に決めた。


…しかし、いざ二人きりになると、

舞はやはり突っ張っていた糸が切れてしまう。


舞が強がっている事は、英志にはわかっていた。

だから、そんな舞を、英志はただ優しく包み込んだ。
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