下僕お断り!
震えがおさまらないまま月花にテントまで引っ張らて歩いた。
「強引に連れてきてごめん。怯えてる、みたいだったから」
眼を伏せて月花は謝る。
ちがう。
あやまるのは、俺の方なんだ。
あの女に見つかってしまった。何かあったら、それはもう俺のせいで。
「親子喧嘩中?早く仲直りしろよ」
月花はそれ以上詮索しないで締めくくってくれた。
彼女は、きっと俺と同じように問題があるのだろう。
だからこそ扱いを心得ている。他の奴らのように踏み入ったりはしてこない。
覗かないように、きっと俺が告げるまで、ずっとみないふりをしてくれるんだろう。
アホみたいな彼女の優しさに、今はちょっとだけ心が軽くなった。