下僕お断り!



だから、距離を置こうとしたのに。



『私はやめないよ、キョウダイ』

『もうおびえんな』




月花は俺を怖がって離れていくどころか、受け入れてくれた。

握っていた掌がまだじんわりと暖かく感じる。




どこかで求めて、どこかで遠ざけていた温もりだった。



ああ、俺は。




月花に惚れているんだ。

恋を、したんだ。








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