遠くにいる君に。






「1階にもいなかった、2階もだ。ていうことは……3階だな。」






目の前にある3階へ続く階段を見据える日向が、言葉をこぼした。






私も小さくうなずいて、まるでブラックホールみたいな、なにがおこるかわからない未知の3階へ、足を進めた。








「……結菜、南棟の3階、いったことあるか?」





階段の途中、立ち止まった日向が私に聞いた。





「ううん、行ったことないよ……」





南棟3階にある教室と言えば、使われていない教室、社会科準備室、資料室、第4会議室、など用事がなければいかないような場所ばかりだ。





いったことなんてあるわけない。









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