不機嫌なアルバトロス
は、恥ずかしすぎる!!!!
「いやっあのっ、放しっ…」
「ほら、バタバタしないの。落とすよ?」
「……!」
重いはずの私を軽々と助手席に乗せると、中堀さんは満足そうに笑ってドアを閉めた。
「ねぇ、怒ってんの?」
聴く人が聴けば、恐らくとてもきれいなエンジン音。
橋を走っている車の窓からの景色は、飛ぶようにキラキラと移り変わって、きれいだ。
けれど、駅行く人たちの見せ物になった私は、さっきからかなりご立腹なのだ。
「別に。怒ってません。」
一応取り繕って答えてみるものの、バレバレだ。
「だってさ、早く乗らないと、寒かったし。」
中堀さんのコートは車の中にあったから、それは理解できる。
だけど、中々乗らなかったからって、公衆の面前で抱っこして乗せる!?
ただでさえ、あんた!無駄に目立ってるのに!!
驚いて立ち止まり、私達を凝視していたおじさんの顔が、ちらついて頭から離れない。
文句を言いたいけど、きっと言っても伝わらない。
「ほーんと、あんたはいつも不機嫌だよなぁ」
運転しながら言われた言葉に反応して、
「!っいったぁ」
舌を噛んでしまった馬鹿な私。