ブラコンVSシスコン
振られて当然だし、それでいいと思った。
でも……ダメだね。
いざ、そうなると何も聞きたくなくて逃げ出したくなるなんて……。
やっぱり核心を突かれるとさっきの決心はあっけなく崩れる。
「彼女って……」
「分かってる。わたしがいけないの。振られるのが怖かったから……」
「あのさ……」
「でもね、やっぱりこのままじゃ……」
「ちょ、待て……美……」
「ううん、これはわたしの……」
「いい加減、黙れ!」
怒鳴るような遼の声が聞こえて、ギュッと腕を捕まれた。
その瞬間。
わたしの唇は塞がれていた――……。