一つ屋根の下
「相田今日、全然集中してないだろ。来週大会なのにぼーっとしすぎ。みんな困ってんじゃん。」
「…ごめん」
蒼空がうつむく。
二人の間に妙な沈黙が流れた。
「ごめん。大会前だからちょっと、気持ち入ってて、言い過ぎたな。」
「いや、大丈夫、ってか私が悪いし」
蒼空は申し訳なさそうに笑う。
「昨日のこと、愛から聞いた」
話が終わったと思いプールに帰ろうとしていた蒼空に、懸吾がそう話しかけた。