守ってダーリン!
凍りつくような冷たさで言うものの、妙に盛り上がってしまった若者たちは、彼の声に動じない。

「照れてるのかな?」

「そうでしょー。いっつも、あんなに怖いから。」

ほぼ丸聞こえのヒソヒソと話す声に、市谷さんの顔は不機嫌MAX。

「・・・里佳さんも。

毎日なんて、来てくれなくて大丈夫だから。」

「えっ・・・?」

淡々と告げられた言葉に、私は一瞬で固まってしまった。


(それは・・・来るなってこと・・・?)


彼の性格を考えれば、後輩たちに対する照れ隠しで言ったのかもしれないし、私に気を使ってそう言ったのかもしれない。

けれど・・・。

絶対にそうだなんて、ポジティブに考えられる保証はなくて。

毎日、治療も大変で、お見舞いの客も多い彼。

本当に迷惑だという可能性も、ゼロではない。


(しかも・・・みんなの前でそんなこと言われたら・・・来れないよ。)


「はい・・・。」

悲しい気分になった私は、小さな声でうなずいた。
< 137 / 330 >

この作品をシェア

pagetop