守ってダーリン!
「それで、何も言わずに帰ろうと思ったのか。」

「・・・!だ、だってっ・・・!」

私を責めるような市谷さんの口調に、心のもやもやは大きく大きく膨らんだ。

「元気ないって聞いて・・・。

心配してたけど・・・看護師さんと、楽しそうに話してたから。」

「え?」

「別に、私が行かなくても、いいのかなって・・・。」

そこまで言って、私は思いっきりはっとした。


(・・・!これ・・・完全にヤキモチだよ・・・!)


自分の感情に気づいた私は、一気に頬が上気する。

反対に、市谷さんは怒っているような表情を緩めると、大きなため息をひとつこぼした。

「消毒は、しみるし、別に楽しくもなんともないんだけど。

さっきの看護師さん・・・小泉さんって言うんだけど、オレの担当だから、いろいろ世話になってて・・・わりとよく話をするんだ。

彼氏が警察官だっていうのは前から聞いてたんだけど、今日話してたら、オレの知ってる後輩で。

それで、ちょっと盛り上がってるように見えたのかな。」

「えっ・・・!?あ、そうなんですか・・・。」

彼氏もちの看護師さんと聞いて、私はわかりやすくほっとする。


(担当看護師さんの彼氏が知り合い・・・確かに、話は弾むかも・・・。)


そんなことを考えていると、市谷さんは私の顔を覗き込む。
< 148 / 330 >

この作品をシェア

pagetop