守ってダーリン!
その間も、私は店中の視線を感じ、市谷さんの影にそれとなく隠れる。

そんな私に気づいた彼は、「怖い人たちじゃないよ」と言って苦笑した。

「この店に、女の子は珍しいから。

・・・って、言ってもな・・・あんまり、凝視しないであげてください。」

市谷さんはそう言ってくれたけど、みんな「はーい」と返事をするだけ。

視線はあまり、変わらない。

「ああ・・・一応紹介しておくと・・・カウンターの中にいるのが、この店をやってる、登美さんと勝彦さん。

それで、そこに座ってるのが、奥から・・・村上さんと松沢さんと加藤さん。」

市谷さんに名前を呼ばれると、それぞれ、会釈をしたり手を振ったりしてくれる。

「それで、お嬢さんは?」

登美さんが、私と市谷さんの前にお酒を置きながら尋ねてきた。

「はい・・・倉木里佳といいます。よろしくお願いします。」

緊張しながら頭を下げる。

「里佳ちゃんかー、かわいいな。」

「いくつ?」

「27です。」

「うわー、若い!おじさんの半分だ。」

「私はその倍プラス・・・いくつかしら。」

「登美さんは年齢不詳ってことでいいよ。」

「僕はプラス10歳だから、まだいけるかな。」

「いけるって何が。」


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