守ってダーリン!
それから、若い時の市谷さんはアイドルばりにかわいかった、とか、実は甘党で玉子焼きも甘くないとダメなんだ、とか、みんなからいろいろな市谷さん情報を教えてもらう。

市谷さんは「もういいですから」と何度も話を遮ろうとしていたけど、みんな構わず話し続ける。

お酒を飲みながらのそんな会話は楽しくて、時間はあっという間に過ぎていく。

ふと、手元の時計を見た市谷さんが私に言う。

「そろそろ帰ろうか。」

時刻は22時を回っていた。


(もう、そんな時間か・・・。)


「はい。」

名残惜しさはあるものの、私が頷くと、市谷さんは会計を済ませてくれた。

「ありがとうございます・・・。ごちそうさまでした。」

「いや。どういたしまして。」

そう言って二人で立ち上がると、市谷さんは勝彦さんに「ちょっと」と言って手招きされた。

何やら話があるらしい。

その様子をぼんやり見ていると、登美さんが私にこそっと話しかけてきた。

「市谷くんね、ほんとに真面目でいい子なの。

仕事ばっかりしてるから、女の子も寄り付かないみたいだけど・・・。

ちょっとぶっきらぼうだから誤解することもあると思うけど、女の子連れてきたなんて初めてなの。

だから、よろしくね、市谷くんのこと。」

息子を思うような口ぶり。

私は、市谷さんの彼女ではないけれど、思わずコクンと頷いてしまった。





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