雨音で奏でて…二人きりの世界

記念日

キュッとタイヤを鳴らして

車庫に車をとめて

離れなのかな?
少し細い玄関への通路を抜け

「どうぞ芽里さん…
ここまで予想して無かったんで
散らかってます…」

「お邪魔しま、、す」

散らかってるも何も…

物がない?ていうかシンプルだね

リビングに置かれてるのは

ブルーのソファーと
テレビまわりの物だけで

ほとんど使われてない

キッチンは綺麗に片付いていて

冷蔵庫はけっこう大きい…

拓真君がお料理するのかな?


多分…奥は寝室かな?

あっちがお風呂で…

あ、2階もあるんだね

新築?なのかな…あちこちピカピカ

「芽里さんが初めてだから…
家に女を入れた事無いし
親に紹介した女もいません!」

「あはは、嬉しいかな?
ご両親は何ていうかな…私みたいな
年上の女イキナリ連れてきちゃって」

「いや、イキナリでは…
ずっと芽里さんの話はしてたんで
別に…いらっしゃい!ぐらいかも」

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