いろはにほへと

========================




私の家は、閑静な住宅街の一角にある。


決して大きくはないし、何の変哲もない分譲の戸建てだったが、家族三人で暮らすにはちょうど良いし、何より気に入っていた。




「ここが、ひなのの家かぁ!」




今。その前に、トモハルが立っている。



私はかなりの違和感を感じながら、トモハルを見つめ。



変な緊張を抑える為、小さく深呼吸をしてから、インターホンを押した。





《―はい》



直ぐに母の声が聞こえ。



「あ、私です…」



私も帰ってきたことを告げる。



《ひなの!?無事に帰ってこれたのね!?心配してたのよ、一体何があったのよ、もう!兎に角中に入りなさい!》




鍵開いてるから、と母は付け足したが、私がドアを開ける前に出迎えそうな勢いだった。



案の定、ドタバタと足音が響いて。




「ひなのっ!!!!」




バーン、と大きく開いたドアの奥から、母が泣きそうな顔をして私の名前を呼んだ。



< 187 / 647 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop