元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
確かに下には住所が載せられていた。
しかしその住所に、見覚えはない。
「和泉さん・・・?」
「陽詩、この後空いている?」
「空いていますけど・・・?」
「じゃ、僕と一緒に来てくれない?」
「え?」
「僕、知りたいんだ。
佐藤さんが最後に残した、モノの正体を」
「は、はいっ!」
お金を詰め込んだ鞄を持ち、僕は陽詩と一緒に、バーを出た。
扉には、臨時休業の札をぶら下げておく。
この住所なら・・・そう遠くはないはずだ。
電車に乗り込み、目的地で降りる。
「和泉さん、方向音痴じゃないんですね」
「色々な場所へ情報を届けに行くので。
この辺は前に来たことあるんです」
「そういうことですか・・・なるほどです」
歩きながら、再び問う。
「陽詩、何故僕の妹として?」
「あ・・・実はあたし、その住所の人、知っているんです」
「え?」