元殺し屋と、殺し屋~anotherstory~
目が覚めると、白い場所だった。
起き上がると、脇腹が痛んだ。
・・・あたしが自分を刺した場所。
横を見ると、妹が人工呼吸器をつけながら眠っていた。
妹は心臓辺りに刺したもの。
生きている方が・・・不思議かもしれないわね。
「目覚めたかい?」
「・・・誰?」
「俺は・・・名乗るほどの者じゃない。
ボスと呼んでほしい」
「何者なの?
ボスってことは社長?
ここは病院?
あたしは逮捕されるの?」
「質問が多いな。
まぁ良い。
全てに答えてやろう。
俺は殺し屋組織のボス。
殺し屋はわかるか?
殺人を仕事にする人を殺し屋と言う。
お前みたいなものだ。
ここは病院じゃない。
組織の中にある病院だ。
ここに運ばれるのは、表の病院には行けない人だ。
警察に通報するつもりはない。
何故殺し屋が通報するんだ。
逮捕されに行くようなものだろう」
その人―――ボスが持つ独特の雰囲気に、あたしは一瞬で惚れた。
暗くて・・・どこか美しくて。
あたしに必要な要素だ。
これを手に入れれば、あたしは今度こそ
本物の美しさを手に入れられる。