電波ジャック~ハロー・ラバー~
黒板の字とノートの間で目線が行き来する。
考え込むように、問題を解く合間にペンを回す。
教師が本筋から脱線した話を始めると、また髪を撫でていて……。

確かに綺麗で、シャンプーのCMに出るにはぴったりな艶のある黒髪なんだが、そんなにご自慢なんだろうか。

(それか、癖か……)

すっかり授業よりも電波観察にやる気を向けだした、俺の脳みそ。
じっくり観察していると、色んな仕草の法則も見えてきた。










(そうか!やった……)

口をついて出そうだった。

意味のない、むしろ意味なんてある方がおかしい『やった』。

目が思わず細くなって、ガッツポーズの代わりにシャーペンを強く握って、歯まで見せてにんまりしてしまった。



俺は後々、このことを後悔するようになる。
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