電波ジャック~ハロー・ラバー~
それからの午後の授業は、全く聞いていなかった。

ノートだけはとりあえず書き留めるも、たまに我に帰って見返すとさっぱり意味が分からない。
それがまた、俺のやる気を削ぐのに一役買って……。

俺の右斜め前に座る相田は、特に表情も変えずにいる。
クールだの冷めてるだの……やっぱり電波女だのと言われるのは、そういうところなんだろうか。

揺れ動く感情がないのか、隠しているのか……。他人に分からせない辺りが、相田なんだろうか……。

後ろから見ているだけでは、やっぱり相田のことは分からない。

俺はため息をつくしかなかった。



俺の頭をぐちゃぐちゃかき乱すのは、一体なんだろう。
相田に対してか?
俺自身か?それとも別か……。

とにかく、考えても始まらない。

そうは思うのに、俺の頭はぐるぐるしたまま。
煮え切らない、やりきれない、無視できない気持ちがある。言葉にしがたい感情に手を焼きながらも、俺の目は電波を追っていた。

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