電波ジャック~ハロー・ラバー~
「セイ。明日さぁ、文化祭の予算配分について、生徒会と部長で折衝があるんだ。で、部員名簿が必要なんで、ここに名前書いてくれよ」
「マサが書けって。名字以外一緒だろ?」

言うと思った。
差し出した紙にもボールペンにも、見向きもしない。

人数合わせのために、帰宅部の連中の名前が書いてあるそこに、俺は自分とセイの名前を書いた。



『天文部部長 平野 正也
副部長 星川 正也』

俺達は下の名前の漢字が一緒で、俺がマサヤ。星川がセイヤと読む。
そんな奇妙な巡り合わせで、俺達は友達になった。今では、お互いに一番の友達だ。




ふと、セイが顔をあげてきた。

「で?今年は何をする予定なんだ?」

「特に目新しいのはねぇかなぁ……。去年みたいに教室をプラネタリウムにして、文化祭前にあるらしい流星群の観測を発表……かな」
「らしい流星群って何だよ」

思わずセイが吹き出す。
そうは言われても、顧問の黒田は流星群としか言わなかったんだから、俺には分からない。


「で、電波女と格闘か。ま、頑張れ」
「他人事みたいに言うなよな。予算次第で打ち上げケチるぞ?」
「それは勘弁だな」

セイが、ヘヘッといたずらっぽく笑った。
< 13 / 32 >

この作品をシェア

pagetop