電波ジャック~ハロー・ラバー~
十分に罰を受けたと思っている俺は、蒸し返されている感じであんまり気分が良くない。

「相田。朝は悪かったと思ってるからさ……あんまり蒸し返すなよ」
「そんなつもりはなかったわ。それはごめんなさい」

……なぁんか、相田の言葉は謝っている風に聞こえないんだよなぁ。
まぁ、謝ってほしいわけでもないから気にしないけど。

「相田さん」

歩みを進めようと踏み出した所で、セイが呼び止めた。
俺も反応するように顔をあげる。

「今日の放課後はこいつをヨロシクね」
「なんでお前に『ヨロシクね』なんて言われるんだよ」
「いやぁ、今日は運が悪いからなぁ、お前」
「黙れよ」
「ヨロシクされなくても、ちゃんとやるわ。じゃあ」

そう言うと、相田は席についた。


その姿をしっかり見送って、セイがこっちを振り向いてくる。

「頑張れよ、お前」
「手伝いにすら来てくれないくせに、何言ってんだよ」
「俺は放課後、何とか流星群の観測に備えて、望遠鏡とか磨いてるから」
「ふ ざ け ん な」

俺が一言ずつ区切って言うと、待っていたかのようなタイミングでチャイムが鳴る。
それを聞いて、セイは立ち上がり、俺の頭をポンポン叩く。

「ま、頑張ってくれたまえ。じゃあな」
「冷やかしだけならくんじゃねぇ」

俺はガキみたいに口を思いっきりイの形にして、眼の下を引っ張ってセイを送り出してやった。
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