別れの最終地点
殴る音に怒鳴り声。


耳を塞いでも聞こえる音。




....そして数分後、その痛々しい音は静寂を迎えた。




「きゃっ...」


押し入れがかすかに開き、脱がされた服とバスタオルが投げ込まれた。


「....もう終わったから」



宏大じゃない落ち着いた声に、私の緊張は一気に解かれた。




それでも止まらない身体中の震え。




必死に服を着た。


「....環菜、着替えた?」

「....うん」


返事をすると、押し入れの襖が開かれた。


しゃがみ込んで、私に手を差し出してくれた。



部屋には、宏大が倒れていた。
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