【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
すこーしだけ
ほんのすこーしだけ気持ちが軽くなった。
軽くなったからといって出産の恐怖がなくなったわけじゃない。
何せ未知の痛みだ。
表現がすごい。
隼を殴りたくなるぐらいの痛みってどんなだろ…。
まぁ考えても仕方ないか。
もっと近づいてから思いっきり心配してもいいな。
それからは陣痛についてはあまり考えないようにした。
…というより自分を支えるのが大変。
靴下をはこうとするとひっくり返り
足の爪さえ切ることが出来ない。
「は…はやと」
「ん?」
「足の爪切って」
「あはははは」
若頭に足の爪を切らせたなんて口が裂けても言えない。
しかもわたしは偉そうにふんぞり返っている。
別に偉そうにしているわけじゃないんだけど
そうなっちゃうから仕方ない。
「なんか私偉そうだよね」
「プッ…いつもふんぞり返ってるよな」
「反り過ぎて腰も痛いんだよね」
「おい大丈夫か」
この重たいお腹をどうにかしてくれと日に日に思うようになった。