【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
あまりに桐生さんが気の毒でいつも途中で引き剥がすのだけれど
「菫」
声をかけるとそれを察知してピタッと桐生さんの首に手をまわしてしがみつく。
まるで眠くなった時のように肩に頬をつけてピッタリとくっついてしまう。
「桐生さんごめんなさい。今、ボスたちの餌食になってきたとこ」
「ククククッ」
桐生さんは笑いながら平気ですよと言ってくれるけど
あまりにもべたべただ。
「こりゃ響と隼が見たら嫉妬するわ」
「すごいでしょ」
「なんで?」
「なんででしょう」
「やっぱり初恋?」
あははははは
無理やり引き剥がすと
「きーたん」
ポロリと涙を零す。
そしてシクシクと泣きだすわけだ。
欲求が通らないときに泣く大泣きとは違い本当にせつなそうに泣く。
こんな小さい子にその使い分けが出来る訳がなくそれこそ不思議でならないけれど菫にとって桐生さんが特別な事はみていてわかる。
「桐生、菫が外行くようになったらあんたが菫付けかもね」
由香里さんの何気ない言葉に私と三浦さんはもう笑いが止まらず
足をバタバタさせて笑ってしまった。
「そうなったら嬉しいでごぜぇやすよ。菫ちゃん、ずっと仲良くしておくんなせぇよ」
「えーー桐生さんいいの?」
もう涙まで流して笑っているのに
「こんなに慕われたら可愛くて仕方ねぇでごぜぇやすよ」
「こりゃ結衣と三浦並みだね」
「へ?」
「あんたたちも変わらないよこれと」
あははははは