【完】甘い香りに誘われて4 極道の若頭×ちっちゃな姐さん
「ママ早くしないと行っちゃうよ」
「待ってよ」
大きなお腹で菫を追いかけるのは一苦労になってきた。
もうすぐ生まれる2人目は男の子なのか女の子なのか。
「結衣さん、気を付けておくんなせぇよ」
私の傍にはいつも三浦さん。
「きーちゃんと行ってくるね」
嬉しそうに幼稚園へ向かう車に乗る菫。
菫付はやっぱり桐生さんになった。
「揃いも揃ってどうして強面になつくんだろうね」
由香里さんは吹き出していた。
私から見たら桐生さんは穏やかそうな人でしかない。
だけど菫付きの話しを植木さんにした時に
「あーあいつなら安心だ」
植木さんはすぐに同意してくれた。
だけど響さんと隼がなかなか納得しないのは嫉妬の現れ。
「パパとジージはいい子で待ってて」
「菫はきーちゃんのお嫁さんになる」
これが菫の今の口癖。
「結衣、菫は字が達筆になるよ」
「万々歳じゃないですか」
女の私たちは大喜び。
菫といる桐生さんはいつもにこやかで
幼稚園の送り迎えでも浮かないらしい。
それがもっぱら謎だと組員さんは話題にしている。
隼と響さんは、菫を幼稚園に連れていきたくて
どっちが行くかって毎朝もめるから菫に振られた。
藤堂組は二代目やんちゃな娘の声で今日も賑やか。
2人目はおとなしい子でありますように。
「菫!花札は幼稚園に持っていかない」
「だって綺麗だもん。このお花、角田さんのお手てとお揃い」
「菫…」
~Fin