魔法と恋の使い方
「挨拶が遅れてしまいましたが…あなたが助手の方とわかり内心ホッとしました。」
先に沈黙を破った彼の言葉に慌てて頷いた。
「まさか…こんな偶然あるなんてビックリですよね。
私も本当にビックリしちゃって~!!
文系とかの教授かなあ?って思ってたので…あわわ…こんなこと言ったら失礼ですよね。」
渇いた笑いを浮かべる私を優しい澄んだひとみで見下ろされ恥ずかしくなって俯いた。
上目遣いで彼をチラリと見つめては頬をあからめた。
思えば…こうして誰かと穏やかな気持ちで歩くことなんてなかったかもなあ…とやり場のない視線を無理矢理窓の外にうつしたまま進んだ。