異世界で不老不死に転生したのに余命宣告されました


 それから少しの間、ソファに座ってハーブティを飲みながら他愛のない話をする。
 すっかり酒も抜けた頃、リズがイタズラっぽく笑いながらオレに尋ねた。

「そういえば、ラモットさんのお誘いを断ってよかったの?」
「だって、君の方が先約だったし。お使いの途中で寄り道すると、あの場にいた言い訳が嘘っぽくなるだろ? それに……」

 きょとんと首を傾げたリズの肩を抱き寄せる。

「きゃあっ!」
「班長から恋人とイチャイチャしてろって言われたし」
「そんなこと言われてないでしょ? 都合よく曲解しないで」

 相変わらずリズは真っ赤になって抵抗する。まぁ、理由はわかったからそれもかわいいけど。

 存分にイチャイチャしたことだし、明日も仕事だし、オレは疲れとは無縁だからいいけど、リズはそろそろ休んだ方がいいだろう。
 オレは席を立ってリズを促した。

「リズ、そろそろ休んだ方がいいよ」
「えぇ」

 今度はリズも素直に席を立つ。前回来たときリビングの隅に置きっぱなしになっていた電源ケーブルを手に取ったとき、部屋を出ようとしたリズが振り返った。

「来ないの?」
「え?」
「私の部屋に来ればいいじゃない」
「いいの?」
「うん」

 なんと! やっぱりオレ、今夜大人の階段上っちゃうの!?

 さっきまでパニくるくらい照れてたくせに。いったいどういう風の吹き回し? もう酔ってないと思うけどな。
 でもここはマスターであるリズの意思を尊重して……。

 などと、自分に言い訳をしつつ、オレはドキドキしながら初めてリズの部屋に足を踏み入れた。


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