君と星空の彼方
★sixteen★出発前夜、窓辺にて
理事長先生から手紙が来てから、1週間が経とうとしていた。


この1週間も…とても濃い1週間で。


懐かしの『普通』の授業を受けたり、頭がこんがらがる能力者専用の授業を受けたり…


はたまた実技なんて、大変も大変だった。



この1週間の間で実技の授業を3時間受けたけど…


なぜか私の能力は発動しなかったんだ。


模擬戦みたいなのもやったりしたけど、もちろんみんなに勝てるはずはなく。


模擬戦後にすっごく謝られるといういたたまれない状況に陥った。

か、体も節々痛くなったし…?




そして…セイヤと夜月に関しては、なんの変わりもなかった。


って言っても、変わらなかったのは…あっちから私への対応だけ。


多分2人は気づいてないけど、私はなるべく関わらないように避けた部分も多くあって。



なんだかんだこの1週間はミズキとぐらいしか話してないんだ。



けどお休みの日に冊子をよく読んでみたり、自分なりにも勉強はしたんだ!うん!

まだキナリについてもよくわからないけど…



冊子によると、キナリの100年に1度のお祭りは『神達への感謝祭』だってことがわかった。

でもその『神達』は政府の方じゃなくて…


キナリ民が進行する神様。


しかもその神様が驚くところで…なんとキナリ民は、ギリシア神話そっくりの世界観を信じてるらしいんだよね。

つまりキナリ民が信仰しているのは『大神 ゼウス』


ギリシア神話の……頂点となる人物だった。



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