気づけばキミと恋に落ちて
あの人の立場になって……。んー、まぁそうなのかな?


自分が渡した連絡先捨てられてるのを見るのは、ショックか。


まぁ、あの人の場合。〝じゃあ、他のオンナでいいや〟ってなりそうだけどね。


「うん、わかった。家でビリビリにして捨ててやるわ」
「ははは……かわいそうに」


やっさんは苦笑いしながら、メロンソーダをゴクリと飲んだ。


ゼンゼン、かわいそうなんかじゃないよ。


その後やっさんは、何曲か歌うと満足したのか、部屋を出る準備を始めた。


「もう、いいの?」
「あぁ。結構、歌ったよ」
「そっか」


一緒に部屋を出て、お会計をするのにカウンターへ向かうと、アイツ……拓篤がいた。


「今日もステキですねっ」
「そう?ありがとう」


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