気づけばキミと恋に落ちて
「あぁっ!!」


慌ててスマホを拾い、素早く操作すると耳にあてた。


「も、もしもしっ」
『ふっ、なに慌ててんだよ。そんなにオレからの電話が嬉しかったのかよ』
「そ、そんなんじゃないよっ」


電話越しの拓篤は笑っていて、たったそれだけなのにキュン、ってなってドキドキドキドキしてるのがわかった。


『そうか?まぁ、いいや。陽美、明日も仕事か?』
「え?うん。わたし、土日が休みだから仕事だけど…」
『ふーん、そうか。わかった』
「え、それだけ…?」


ただ、それだけのために確認してきたの…?


『あぁ、そうだけど。なに、もっとオレの声が聞きたいって?』
「へっ!?い、言ってないよ!!そんなこと一言もっ」


あぁ…。電話なのに、なんでこんな緊張すんのよ…。


相手は、年下なのに…。


『あっそ。んじゃ、またな』
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