気づけばキミと恋に落ちて
あー、あの〝一軒家〟の人だよね。


「なに、はる。眞介に会ったことあんの?」
「うん、一回だけね」
「ふーん。な、眞介元気か?オレ、会ってないんだよなぁ」


その〝眞介くん〟のおかげで、二人はスッカリ仲良しモード。


そのうち、お互いの近況を話したりして。


あ。なんか、こういうのいいな。


さっきまで、ギャーギャー言ってたのに、今は二人とも笑って話してる。


拓篤との〝あの夜〟も幸せだと感じたけど、今もとても幸せだ。


「陽ちゃんっ」
「ん?」
「拓篤っ」
「あ?」
「……わたし、すっごく幸せだよ」


なんにもなかったわたしに、拓篤が幸せをくれた。


拓篤に出会ってなかったら、わたしはきっと毎日ボーッとして過ごしていたのかもしれない。


< 377 / 380 >

この作品をシェア

pagetop